ヌックとフルオープンサッシでつくる理想の家|広がりと落ち着きの両立術

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はじめに

家づくりを考えるとき、多くの人が「開放感のある空間」と同時に「落ち着ける居場所」も求めます。リビングを大きく開放したいけれど、家族それぞれがくつろげる小さな居場所も欲しい──そんな矛盾を解決する組み合わせが ヌックフルオープンサッシ です。

ヌックとはリビングの一角に設けられる“小さなこもりスペース”のこと。フルオープンサッシはリビングを庭やテラスと一体化させる“大きな開放感”を生み出す設備。両者を掛け合わせれば、「広がり」と「落ち着き」が共存する理想の住まいが実現します。


ヌックとは?

ヌック(nook)は英語で「隅っこ」「小さな居場所」という意味。近年の住宅トレンドとして注目されています。

  • 読書や昼寝ができる小上がりスペース
  • 子どもの遊び場や勉強コーナー
  • 窓際ベンチのような“こもれる”空間

大空間リビングにありがちな「落ち着かなさ」を補い、居心地のよいアクセントを与えてくれます。


フルオープンサッシとの相性

一方、フルオープンサッシはリビングの大開口を実現し、庭やテラスとつながる開放感を生みます。ヌックとフルオープンサッシは一見対照的ですが、組み合わせることで互いの弱点を補完します。

  • 開放感 × 落ち着き:大空間にメリハリを与え、使い分けが可能に
  • 家族の居場所が多様に:誰かは外で遊び、誰かはヌックで静かに過ごす、といった同時利用がしやすい
  • 視線のつながり:ヌックからもフルオープンサッシ越しに庭が見え、家全体が一体感を持つ

メリット

1. 家族の過ごし方に多様性が生まれる

  • 子どもはヌックで遊ぶ
  • 親は庭とつながるデッキでリラックス
  • 家族が別々のことをしていても、空間の一体感は失われない

2. 季節を感じられる

フルオープンサッシで外とつながり、ヌックで四季を楽しみながらくつろげる。

3. デザイン性が高い

リビングにリズムが生まれ、平板な空間にならない。


注意点とデメリット

  1. コスト増
     ヌックは造作工事が必要、フルオープンサッシはサッシ単価が高いため、コスト配分を計画する必要があります。
項目費用の目安
ヌック(小上がり造作+収納付)20〜50万円
フルオープンサッシ50〜120万円
  1. メンテナンス
     ヌックのクッションや造作ベンチは汚れやすいのでメンテナンス性を考慮。サッシは戸車やレールの掃除が必須。
  2. 断熱・冷暖房効率
     大開口は熱の出入りが大きい。→Low-Eガラスや庇、断熱カーテンなどで調整が必要。

後悔しないためのポイント

  • ヌックの位置に工夫:キッチンやダイニングから見える配置にすると子育てにも便利
  • フルオープンサッシは1か所に絞る:リビングに集中させ、他は標準窓でコストを調整
  • 外構計画と合わせて考える:ヌックから庭が見えると一層居心地が良くなる

まとめ

ヌックとフルオープンサッシは、一見正反対の要素に見えて、実は相性抜群の組み合わせです。リビングに開放感を与えつつ、落ち着ける居場所をつくることで、家族がそれぞれの過ごし方をしながらも、つながりを感じられる理想の住まいが完成します。

「開放感が欲しいけれど、こもれる空間も欲しい」──そんな欲張りな希望をかなえるのが、ヌック+フルオープンサッシという選択肢です。

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