はじめに
おしゃれで快適な住まいとして注目されるコートハウス。しかし、設計を誤ると「暗い」「風が通らない」「使いづらい」など後悔につながることもあります。せっかく中庭を作るなら、採光や通風を最大限に活かした設計にしたいものです。ここでは、コートハウスを成功させる設計のポイントと、フルオープンサッシを組み合わせたときの魅力を解説します。
採光を確保する工夫
- 中庭を広めにとることで、光が十分に届くようにする
- 吹き抜けや高窓を設けて、上からの光を取り入れる
- 壁の高さや植栽の配置に配慮し、陰をつくりすぎない
特に都市部では隣家の影響を受けやすいため、設計段階でシミュレーションを行うことが大切です。
通風を活かす設計
- 中庭と外部をつなぐ窓を「対角線上」に配置すると、風が抜けやすい
- フルオープンサッシ+高窓を組み合わせることで、下から入った風を上に逃がす自然換気が可能
- 換気扇や機械設備に頼りすぎず、自然の風を利用できる家になる
フルオープンサッシの役割
フルオープンサッシを設けると、中庭とリビングの間に大きな開口が生まれます。これにより…
- 採光:大きな窓から光がリビング全体に広がる
- 通風:風の通り道をダイナミックに確保できる
- 開放感:中庭が「もうひとつのリビング」として機能
採光・通風・開放感のすべてを底上げしてくれるのが、フルオープンサッシの大きな魅力です。
失敗しやすいポイント
- 排水計画の不備
中庭は雨水が溜まりやすい。排水口や勾配を必ず確保。 - 外構とのバランス不足
植栽を多くしすぎて暗くなる、反対に無機質になりすぎるなど、バランスに注意。 - コストオーバー
外壁面積が増えるため、コスト配分をあらかじめ検討する。
まとめ
コートハウスを成功させるには、採光と通風を最大限に活かす設計が欠かせません。そしてフルオープンサッシを組み合わせることで、中庭と住空間が一体化し、快適性とデザイン性を同時に高められます。
失敗しないためには「光・風・排水・コスト」の4つを意識し、建築士としっかり打ち合わせを重ねることが大切です。